こんにちは、バンコクで修業中(@lukehide)です。
「米国高配当株に投資したいけど、どちらのファンドを選べばいいの?」
2024年の投資家の注目を集めているのが、米国高配当株ETF「SCHD」に投資できる投資信託です。楽天証券が先行して発売し、わずか40日で純資産総額500億円を突破という驚異的な人気を見せた楽天SCHD。そして今回、SBI証券からも待望のSCHD投資信託が登場することになりました。
<SBIグローバルアセットマネジメント:4765 プレスリリース>
SBIアセットの米国高配当・増配株式(年4回決算型)ファンド第4弾
『SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)』(愛称:S・米国高配当株式100)の募集・設定のお知らせhttps://t.co/9HN62lMkRD— SBIグローバルアセットマネジメント株式会社 (@SBI_Global_AM) November 20, 2024
しかし、単純にコストだけで判断していいのでしょうか?
実は、両ファンドには様々な特徴があり、投資家の状況によってベストな選択が変わってきます。本記事では、25年以上の投資経験を持つ筆者が、両ファンドの特徴を徹底的に比較・分析。あなたに最適な選択基準を、データと具体例を交えて詳しく解説していきます。
- ✅ SBI SCHDと楽天SCHDの決定的な違い
- ✅ 投資金額別のコストメリット計算
- ✅ 長期投資家が注目すべきポイント
- ✅ あなたの状況に合った選び方
👇楽天SCHD記事(2024年10月04日)はこちら👇
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Tic | 投資金額 (万円) |
配当利回 (%) |
年間配当 ($) |
株価 ($) |
NEW! アルトリア | MO | 1,928万円 | 8.12% | 3.92 | 50.39 |
AT&T | T | 2,427万円 | 5.60% | 1.33 | 19.82 |
3M | MMM | 3,010万円 | 5.71% | 5.99 | 105.23 |
ファイザー(テ) | PFE | 3,300万円 | 5.75% | 1.64 | 28.51 |
エクソンモービル | XOM | 4,766万円 | 3.43% | 3.68 | 116 |
J&J | JNJ | 5,970万円 | 2.96% | 4.76 | 165 |
コカコーラ(バ) | KO | 6,191万円 | 2.71% | 1.84 | 68 |
P&G | PNG | 6,640万円 | 2.50% | 3.76 | 150 |
マクドナルド | MCD | 6,745万円 | 2.29% | 6.68 | 269 |
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そもそも、SCHDとは?
SCHDは、Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)が運用する米国の高配当株式ETF「Schwab U.S. Dividend Equity ETF」の略称です。2011年10月に設定された、純資産総額約654億ドルの大型ETFです。
主な特徴
銘柄選定の4つの重要指標
- キャッシュフロー・総負債比率
- ROE(株主資本利益率)
- 配当利回り
- 過去5年間の配当成長率
投資方針のポイント
- 少なくとも10年連続で配当金を支払っている優良企業のみを対象
- 時価総額や取引量が一定規模以上の米国株から選定
- 上記4指標でスクリーニングした上位100社程度に投資
- 一つのセクターへの投資比率は25%を超えない制限あり
運用実績・コスト
- 配当利回り:3.51%(税込)
- 経費率:0.06%と低コスト
- 年4回の配当(3月、6月、9月、12月)
- 過去5年平均増配率:11.4%
- 過去10年平均増配率:10.9%
最新の運用状況
指標 | 実績 |
---|---|
年初来リターン | 15.98% |
1年トータルリターン | 26.05% |
5年トータルリターン | 12.53% |
SCHDは、高配当と増配の両立を実現し、長期投資家から高い支持を得ているETFです。ただし、銘柄数が100社程度と比較的少なく、アクティブ運用的な特徴も持ち合わせています。
新商品「SBI・S・米国高配当株式ファンド」の概要
基本情報
- 運用開始日:2024年12月20日
- 募集開始日:2024年12月06日
- 信託報酬:年率0.1238%(税込)
- 購入手数料:無料
- 販売会社:SBI証券のみ
- 新NISA:成長投資枠での購入可能
運用方針
- 投資対象:シュワブ・米国配当株式ETF(SCHD)
- 為替ヘッジ:なし(為替変動リスクあり)
- 決算・分配:年4回(2月、5月、8月、11月)
- 運用方式:ファミリーファンド方式
投資対象ETF(SCHD)の特徴
- 純資産総額:約654億ドル(約9.8兆円)
- 経費率:0.06%
- 配当利回り:3.51%(税込)
- 年間配当回数:4回(3月、6月、9月、12月)
パフォーマンス実績(SCHDの場合)
期間 | リターン |
---|---|
年初来 | 15.98% |
1年間 | 26.05% |
5年間 | 12.53% |
主なリスク要因
- 株価変動リスク
- 為替変動リスク
- 信用リスク
- 流動性リスク
楽天SCHDとの詳細比較
両ファンドの主要項目を詳しく比較・解説していきます。
基本情報の比較
項目 | SBI SCHD | 楽天 SCHD |
---|---|---|
運用開始日 | 2024年1月30日予定 | 2024年9月27日 |
信託報酬(税込) | 0.1238% | 0.192% |
購入手数料 | 無料 | 無料 |
分配頻度 | 年4回(2,5,8,11月) | 年4回(2,5,8,11月) |
購入可能証券会社 | SBI証券のみ | 楽天証券のみ |
新NISA対応 | 成長投資枠対応 | 成長投資枠対応 |
純資産総額 | 未定 | 579.08億円 |
為替ヘッジ | なし | なし |
最低投資金額 | 100円 | 100円 |
コスト比較の詳細
100万円を10年間投資した場合の総コスト試算:
ファンド | 信託報酬総額 | 年間コスト |
---|---|---|
SBI SCHD | 約12,380円 | 1,238円 |
楽天SCHD | 約19,200円 | 1,920円 |
ポイント還元制度
- SBI証券:
- Tポイント投資でポイント利用可能
- SBI証券のVポイントが利用可能
- 楽天証券:
- 楽天ポイント投資が可能
- 投資額の0.1%相当のポイント還元
- 楽天経済圏との連携メリットあり
運用実績の比較
※SCHDの過去実績ベース
期間 | トータルリターン |
---|---|
1年 | 26.05% |
3年 | 15.98% |
5年 | 12.53% |
分配金の特徴
- 分配頻度:両ファンドとも年4回
- 予想分配利回り:3.5%前後
- 分配金受取方法:受取型/再投資型の選択可能
- 分配金支払月:2月、5月、8月、11月の25日
両ファンドとも同じETF(SCHD)に投資するため、運用成績は同様となりますが、信託報酬の違いが長期的なリターンの差となって表れる可能性があります。
SBI SCHDのメリット・デメリット
メリット
1. 業界最安水準の低コスト運用
- 信託報酬:年率0.1238%(税込)
- 楽天SCHDより約0.07%低い年間コスト
- 100万円10年投資時の差額:約6,820円のコストメリット
2. SBI証券での一元管理メリット
- ポートフォリオの一括管理が可能
- SBI証券の他商品との連携が容易
- Tポイント投資、Vポイント投資が利用可能
- 確定申告の手続きが簡素化
3. 新NISA対応
- 成長投資枠での購入が可能
- 非課税投資のメリットを最大限活用可能
- 長期投資に適した商品性
デメリット
1. 後発商品としての課題
- 運用実績・トラックレコードがない
- 純資産総額が楽天SCHDと比べて小さい可能性
- 設定直後は取引の流動性に不安
2. 販売チャネルの制限
- SBI証券でのみ購入可能
- 他証券会社での購入不可
- 証券会社の分散ができない
3. 運用上の制約
- 為替ヘッジなしのため、為替変動リスクあり
- 米国市場に特化しているため地域分散なし
- 約100社への集中投資による銘柄集中リスク
投資判断のポイント:低コストと運用実績のトレードオフを、投資家自身の投資方針に照らして検討する必要があります。特に長期投資を考える場合は、コストメリットが大きな判断材料となるでしょう。
投資家としての選択基準
SBI SCHDと楽天SCHDの選択は、投資家の状況や目的によって変わってきます。以下の観点から最適な選択を検討しましょう。
1. 投資スタイル別の選択基準
投資スタイル | 推奨ファンド | 選択理由 |
---|---|---|
長期投資重視 | SBI SCHD | 低コストによる複利効果の最大化 |
分配金重視 | 両ファンド同等 | 同一のETFに投資するため分配金は同等 |
安定性重視 | 楽天SCHD | 純資産総額が大きく、運用実績あり |
積立投資 | 既存口座優先 | 自動積立の利便性を重視 |
2. 投資金額別の判断基準
投資金額 | 推奨選択 | 年間コスト差(概算) |
---|---|---|
100万円 | コスト差は年間682円 | 682円 |
500万円 | コスト差は年間3,410円 | 3,410円 |
1,000万円 | コスト差は年間6,820円 | 6,820円 |
3. 既存取引関係による判断
SBI証券メインの場合
- SBI SCHDを選択
- ポートフォリオの一元管理が可能
- Tポイント・Vポイント投資の活用
- 確定申告の簡素化
楽天証券メインの場合
- 楽天SCHDを選択
- 楽天ポイント投資の活用
- 楽天経済圏でのポイント還元
- 楽天銀行との連携メリット
4. 投資目的別の選択ポイント
投資目的 | 重視すべきポイント | 推奨選択 |
---|---|---|
老後資金形成 | 長期運用コスト | SBI SCHD |
定期的な収入確保 | 分配金実績 | 両ファンド同等 |
資産分散 | 既存ポートフォリオとの整合性 | 既存口座優先 |
新NISA活用 | 長期投資コスト | SBI SCHD |
5. 総合判断のためのチェックリスト
- 現在の主要取引証券会社はどこか
- 投資予定金額はいくらか
- 投資期間はどれくらいを想定しているか
- ポイント投資の活用を考えているか
- 確定申告の手間を考慮する必要があるか
- 他の金融商品との連携は重要か
まとめ
SBI SCHDは、低コストという明確な強みを持っています。一方、楽天SCHDは実績と安定性で優位性があります。選択の決め手となるのは:
- 既存の取引関係
- 投資スタイル
- コストへの重視度
- 運用実績の重要性
新NISAの開始に合わせて登場した両商品は、長期投資家にとって魅力的な選択肢となっています。自身の投資方針に合わせて、より適した商品を選択することが重要です。
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配当利回 (%) |
投資金額 (万円) |
年間配当 (円) |
株価 (円) |
JFE (テ) | 7.3% | 2,055万円 | 140 | 1,917 |
マリモリート(テ) | 5.9% | 2,470万円 | 3,713 | 122,300 |
日本たばこ(テ) | 4.7% | 3,200万円 | 194 | 4,122 |
本田技研工業 | 4.8% | 3,247万円 | 68 | 1,472 |
武田薬品 | 4.5% | 3,280万円 | 196 | 4,271 |
双日(2768) | 4.6% | 3,368万円 | 150 | 3,368 |
アステラス | 4.4% | 3,402万円 | 80 | 1,814 |
NEW SBI HD(8473) | 5.0% | 3,462万円 | 150 | 3450 |
ソフトバンク | 4.3% | 3,481万円 | 86 | 1,996 |
INPEX | 4.2% | 3,750万円 | 60 | 2,150 |
三菱HC |
3.9% | 3,930万円 | 40 | 1,047 |
NEW 三菱商事(8058) | 3.7% | 4,135万円 | 100 | 2,746 |
日本郵政 | 3.5% | 4,205万円 | 50 | 1,401 |
NTT | 3.5% | 4,300万円 | 5.2 | 149 |
三井住友FG | 3.6% | 4,450万円 | 330 | 9,664 |
キヤノン | 3.0% | 5,070万円 | 150 | 5,070 |
野村証券 | 2.9% | 5,230万円 | 23 | 801 |
ENEOS | 2.9% | 5,500万円 | 22 | 802 |
トヨタ | 3.0% | 6,861万円 | 240 | 2,745 |
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