こんにちは、バンコクで修業中(@lukehide)です。
「高配当でありながら、株価も上がる。そんな投資先はないものか…」
今日もダウ平均株価のチャートを眺めながら、こんな思いを抱く投資家は少なくないでしょう。実は、そんな理想的な投資先が、米国製薬業界に存在するのです。
今回は、米国3大製薬企業の投資価値を徹底解説します。なぜ今、製薬株なのか?その答えは、以下の3つの理由にあります:
- 安定性:景気循環の影響を受けにくい「ディフェンシブ」な特性
- 成長性:高齢化社会における医薬品需要の確実な増加
- 収益性:高い利益率と潤沢なキャッシュフローによる株主還元
では、この3社の中で、あなたの投資スタイルに最も適した銘柄はどれなのか。さっそく、詳しく見ていきましょう。
3大製薬企業の詳細分析
業績比較(2024年第1四半期)
指標 | JNJ | LLY | ABBV |
---|---|---|---|
売上高 | 224億ドル | 114.4億ドル | 144.6億ドル |
前年同期比 | +5.2% | +20% | +4.3% |
純利益 | 26.9億ドル | 9.7億ドル | 13.7億ドル |
調整後EPS | 2.42ドル | 1.18ドル | 2.65ドル |
事業構造と強み
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
- 医療機器部門の成長が著しく、特に手術支援ロボットの分野で市場シェア拡大
- がん治療薬のDarzalexとErleadaが売上を牽引
- 医療機器、医薬品、ヘルスケア製品の3部門による安定した収益構造
- 61年連続増配という優れた配当実績
イーライリリー(LLY)
- 糖尿病治療薬Mounjaroと肥満治療薬Zepboundの爆発的な需要
- 研究開発費率が業界トップクラスの27.3%
- アルツハイマー治療薬の開発進展
- 生産能力の拡大投資により供給体制を強化中
アッヴィ(ABBV)
- 免疫系製品SkiriziとRinvoqの売上が予想を上回る成長
- 52年の増配実績と3.1%の高配当利回り
- がん治療薬と希少疾患薬の開発に注力
- 戦略的な企業買収による事業ポートフォリオの拡大
2024年度業績見通し
企業名 | 売上高予想 | EPS予想 | 重点施策 |
---|---|---|---|
JNJ | 884-888億ドル | 9.88-9.98ドル | 医療機器部門の拡大 |
LLY | 454-460億ドル | 13.02-13.52ドル | 生産能力の増強 |
ABBV | 未公表 | 10.67-10.87ドル | 研究開発投資の強化 |
投資における各社の位置づけ
- JNJ:安定性重視の中核銘柄
- LLY:成長性重視の攻めの一手
- ABBV:高配当重視の安定収益源
この3社はそれぞれ異なる特徴を持ちながら、いずれも製薬業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。特に注目すべきは、各社が将来を見据えた積極的な投資を継続している点です。
各社の財務分析と投資価値
財務状況の比較分析
企業名 | 売上高(億ドル) | 純利益(億ドル) | EPS(ドル) | 配当利回り(%) | 配当性向(%) | 増配年数 |
---|---|---|---|---|---|---|
JNJ | 851.6 | 351.53 | 5.20 | 3.43 | 82.09 | 62 |
LLY | 3412.0 | 524.0 | 5.82 | 0.76 | 79.17 | 10 |
ABBV | 1446.2 | 137.0 | 2.79 | 3.47 | 67.0 | 52 |
企業価値分析
ジョンソン・エンド・ジョンソン
- 業界最長の62年連続増配実績
- 3.43%の魅力的な配当利回り
- 高い配当性向(82.09%)は持続的な株主還元への強いコミットメントを示す
イーライリリー
- 売上高で3社中トップの業績
- 最も高いEPS(5.82ドル)を誇る
- 配当利回りは低めだが、成長投資を優先する成長戦略型
アッヴィ
- 最も魅力的な配当利回り(3.47%)
- 比較的低い配当性向(67%)は配当の持続可能性を示唆
- 52年の増配実績が示す安定性
各社の成長戦略
ジョンソン・エンド・ジョンソン
新薬開発パイプラインが充実しており、特にがん治療薬の分野で強みを発揮しています。また、医療機器部門でのデジタル化推進により、新たな成長機会を創出しています。
- 複数の免疫系疾患治療薬
- 固形がん治療薬
- 希少疾患向け治療薬
イーライリリー
糖尿病治療薬市場でのリーダーシップを確立し、さらに肥満治療薬分野でも革新的な製品を展開しています。
- Mounjaro(糖尿病・肥満治療薬)
- がん免疫療法
- アルツハイマー病治療薬
アッヴィ
ヒュミラの特許切れに備えた新薬開発と、戦略的な企業買収により、事業ポートフォリオの多様化を進めています。
最強の投資先は?
成長性重視ならイーライリリー(LLY)
- 糖尿病治療薬Mounjaroと肥満治療薬の爆発的な需要
- 時価総額7000億ドルを超え、世界で最も価値のある製薬会社に成長
- 2024年度は24~28%の増収予想
安定性重視ならジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
- 62年連続増配という業界最長の実績
- 医療機器、医薬品、ヘルスケア製品の3部門による安定した収益構造
- 3.43%の魅力的な配当利回り
高配当重視ならアッヴィ(ABBV)
- 3.47%の業界トップクラスの配当利回り
- 52年の増配実績が示す安定性
- M&Aによる事業ポートフォリオの多様化戦略
投資比率の推奨
企業 | 投資配分 | 投資の特徴 |
---|---|---|
LLY | 40% | 成長重視・将来性 |
JNJ | 35% | 安定性・ブランド力 |
ABBV | 25% | 高配当・安定収益 |
今後の展望と投資戦略
業界トレンド
医療のデジタル化や個別化医療の進展により、製薬業界は大きな変革期を迎えています。特に人工知能(AI)を活用した創薬研究は、今後の成長を左右する重要な要素となるでしょう。
投資のタイミング
製薬株は景気後退局面でも底堅い値動きを示す傾向があります。長期保有を前提とした投資戦略が望ましく、株価調整時には積極的な買い増しを検討することをお勧めします。
まとめ:投資家としての判断
製薬業界への投資は長期的な資産形成において重要な役割を果たします。特に、配当成長と株価上昇の両面でリターンが期待できる3社は、ポートフォリオの中核を担う存在といえるでしょう。
投資を始める際は、まずジョンソン・エンド・ジョンソンを中心に据え、イーライリリーで成長性を追求し、アッヴィで高配当を確保する。この3社への分散投資により、安定性と成長性のバランスの取れたポートフォリオを構築することができます。
最後に、投資は自己責任が原則です。市場環境や各社の状況は常に変化していますので、定期的な見直しと情報収集を怠らないようにしましょう。
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